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陰翳礼讃
久しぶりに陰翳礼讃を読み返した。といってもこれを読んだのは大学生の頃だったのでもうかれこれ20年以上前のことになる。
日本の独特の美意識というのはその昔日本の家屋が薄暗かった頃、微妙な光と影が織りなす世界と家屋の中にある道具、食器、など様々なものが陰影によってつくりだされる調和。
光の中の影ではなく、影の中の光の変化や闇の深さが生活の中に溶け込み全体の調和が保たれる美。現代の生活には夜にも建物の中の陰翳の妙というものはほとんどない。
和室の旅館にはほとんど泊まることはないけれど、たまたま行ったところで和室の照明が青白い蛍光灯の光だとがっかりする。あの蛍光灯の光の色が好きではない。食器や食べ物に光があたったとき、電球の黄色っぽい火の光にもにた色で照らされるのと蛍光灯の光とではかなり違う。
夜を明るく照らすのではなく、夜は夜の暗さと陰翳をもう少し楽しんだほうがよいように思う。
光と陰翳を取り込んだ日本のデザインについて少し調べてみようと思う。



東大阪大学・東大阪大短期大学部
東大阪大学情報教育センター

太田研究室

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