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新聞の見出しに思う
産経ニュースWestにこんな見出しの記事があった。
「ひき逃げ容疑で無職男を逮捕 大阪府警」2013.3.16 08:21
右産経ニュースWest

見出しに使われている「無職男」という言葉はわざわざ使わないといけないものなんだろうか。
別に「ひき逃げ容疑で男を逮捕」でも構わない。
「無職男」と「ひき逃げ容疑」という言葉を組み合わせて使うことによって、「無職」の男性というイメージは読者にとってますます良くないものへ傾いてしまう。
日本ではまだまだその人がどこに所属しているかということを気にする風潮があり、個よりも組織というイメージが強い。
国、村、組といった所属の中の誰か。個のための組織ではなく組織のための個であるという考え方。そしてそのどこにも属していないものへの排除。
日本の歴史に脈々と受け継がれた考え方。
この記事の見出しをつけた記者も新聞社という組織の属し、組織に属している者からどこにも属さないものへの無意識の排除が感じられた。
人はどこかに属しながら、つながりながら生きている。「無職男」という言葉と「ひき逃げ容疑」を結びつけることにより、嫌な思いをしている無職の男性は少なからずいる。


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